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矢田学区防災安心まちづくりニュース 令和4年3月


男女共同参画の視点で避難所運営を

『地震で家は半壊。家族4人で避難所に来ました。次女は生後20日、おむつが足りません』

『避難所に一人で避難してきた19歳の女性。体調が悪く帰宅できないと訴えています』

『家が全壊で両親が死亡。3歳の男の子が一人で近所の人に連れられて避難所に来ました』

さぁ、避難所のスタッフとしてどう対応する?

「どういうふうに情報を集め、どこにつなぐ」「避難されている方にどうヘルプの呼びかけを行う」「避難所におむつや生理用品などの備蓄がいるんじゃないの」などなど。

HUGカードから避難所運営を考えるワークショップ。2月20日(日)午後7時から、矢田コミセンでの防災企画会議でのーコマ。「へ~ぇ。こんなに女性が多い防災の会議って珍しいです」と、本日の会議を取材した中日新聞の記者さん。男女共同参画の視点からの避難所運営をテーマに取材にみえました。

私たちの取り組みもまだまだこれからだけど、避難所運営を男女共同参画の視点から点検すると、また新しいものが見えてくるんじゃないかな。防災企画会議では、1月22日に実施した「防災倉庫の備蓄品を使おうデー」の振り返りを行い、気がついたこと、改善していきたいことなどが出されました。次回は、3月27日(日)午後7時から、令和4年度の年間計画などを協議することになっています。 

 

矢田学区自主防災訓練報告会

地域の減災を推進するため、一昨年から地域のフィールドワークを実施。減災を妨げる諸問題を洗い出しグループごとに調査を進めてきました。今年度の取り組みは、各グループが具体的問題の解決を図る手法を考え、実践したもの。コロナ禍での状況のなか、活動した成果を学区で共有し、地域減災への見識を更に深めることを目的に報告会を開催しました。

令和4年2月27日(日)午前10時、オリエンテーション(訓練概要、過去のこの地域での内水氾濫の記録、北区六郷北小学校での訓練の様子などを映像で確認)から、報告会は始まりました。

会場は矢田コミセンの大会議室。参加者は来賓を含め22名。

各グループの報告概要は、次のようでした。

 

〇六郷北小学校へ避難を実施したグループ

・避難所までの距離が短いことなどから六郷北小学校を選択。今回の訓練で六郷北学区の方とのつながりができたことは収穫。

・避難所のスペースが限定されているなどの課題があり、これから継続的に訓練を重ねることが必要。

〇ペデストリアンを避難経路としたグループ

・各自が家でできる避難する際のポイント及び当日の避難行動の様子を説明。

・垂直避難、在宅避難など、より実践的な訓練が必要。

・リスク回避のためにペデストリアンデッキを避難経路として利用。

〇安否確認を中心に実施したグループ

・町内のすべての世帯がかかわれる訓練として安否確認訓練を実施。その経緯を説明。

・集合住宅への働き掛けが今後の課題。企画の段階から参画する場をつくりマンネリ化を防止。

・助け合いのしくみづくりの更なる周知が必要。

〇避難経路の安全を重点に実施したグループ

・各自が最適な避難所や避難経路を選択できる力を養成するリーダー養成を訓練目標に実施。

・避難経路は年度当初に回覧板で住民に周知。

 

その後、今年度の共通課題「流出して危険物となるもの」の検討経過について説明があり、講評に移りました。矢田学区連絡協議会参与の名城大学海道名誉教授は次のように話されました。

* 継続は力なり。マンネリになりないよう取り組みを発展させていることがよい。

* 地区単位で特徴に応じて取り組んでいることがよい。

* 事前防災の観点から減災意識が明確に出されていることがよい。

* 今後の展開に向け、できるだけ全世帯が参加できる取り組みが大事。次世代のリーダーにつなげていくことが大事。

 

東区役所上条主査「課題を明確にしての実践がよい」、東消防署八木主査「コロナ禍での地域が主体となっての訓練実施を評価」、東環境事業所岡島係長「継続することが大事」と講評がありました。

次年度も自主防災訓練を積み上げていくことが確認され、午前11時40分に報告会は終了しました。